探究学習「世界史からSDGsを考える」を実施しました。

10月27日(水)、3年生「世界史B」の授業で、探究学習「世界史からSDGsを考える~これからも続く『世界史』を進歩の歴史とするためのポスターセッション~」として、発表活動をおこないました。

「『誰一人取り残さない(no one left behind)』社会の実現を目指すこと」…貧困や飢餓、まちづくり、気候変動などより良い未来をつくるための17のグローバル目標に向け、個人や団体、地域、国などあらゆる垣根を越えて国際社会全体で協力して取り組むことが期待されているのが「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)の活動です。この担い手として若い力、特に高校生の力が期待されるのは当然のことで、彼らに施すSDGs教育とは、「未来の地球人を創る教育」です。

本校でも、「主体的・対話的で深い学び」を実現するため、「探究的な学習」を取り入れた授業に全校を挙げて取り組んでいますが、教科・学校行事・生徒会活動などすべての教育活動は、SDGsの17項目に関連していて、あらゆる教育活動について、学ぶ目的を明確にし、問題意識を持って、その課題解決に向けた意欲を醸成させたいと考えています。

生徒たちは、グループに分かれ、それぞれ自分たちで考えたテーマ「差別から見た世界史」「現代に続く奴隷制」「戦争による自然破壊」「進化がもたらす環境問題」「貧困解消への近道」「核・原子力の平和利用は可能か」「ジェンダー平等」など、世界史を切り口として、現代の諸問題をSDGsの視点から考察しながら探究活動をすすめ、その成果をポスターセッション形式にて発表をおこない、また質問に答えながら、対話による学びを深めていました。

高等学校では、来年度から「新学習指導要領」が完全実施となりますが、その中には新たに「持続可能な社会の創り手を育む教育」が求められており、「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する内容が、さまざまな教科にも盛り込まれています。私たちは、SDGsの担い手を教育の現場から育成することを目指しながら、知識・理解に留まらず、様々な問題・課題を「自分の問題」として行動する「実践する力の育成」とともに、生徒の価値観の変容を引き出すことができればと思います。