あいちラーニング推進事業重点校「地理歴史科」授業研修を本校にて実施

12月9日(金)、「あいちラーニング推進事業重点校」による授業研修が本校3年生の教室にて開催されました。本校は、今年度と来年度の2年間、愛知県教育委員会より「あいちラーニング推進事業重点校」として研究指定を受け、新学習指導要領に基づいた「主体的・対話的で深い学び」の実践に向けて、ICTを活用しながら授業改善をすすめているところですが、今回は、3年生の「地理歴史(世界史B)」の発表がありました。

授業では、単元学習:「資料を活用して探究する地球世界の課題」における【原爆投下から現代世界の平和へ】という主題について、教科書を題材とした学習に加え、生徒が自ら調査した結果を、授業支援アプリ「ロイロノート」を活用し、学習した内容をグループごとに整理し、クラス全体で多様な見方・考え方を共有できるよう、それぞれの発表について、プロジェクターで資料提示をしながら、プレゼンテーションによる発表と質疑応答を行っていました。

『核の脅威を踏まえたうえで、世界の平和を維持する体制を構築するためには、どのような問題点があり、その解決にはどのような手段や方法があるか?』―生徒たちは議論を通して、「どうすれば戦争がなくなるか?」「軍事力の乏しい弱小国家に対し、核を“交渉のカード”にさせないためには?」「『核禁止』か?『核廃絶』か?」「これまでは問題とならなかった“大国”の拒否権発動の是非」等について、利害の対立による“壁”を意識しながらも、核の脅威と国際平和体制構築の困難さに対する認識を深めていました。小さな教室での出来事でしたが、生徒たちは地球上のみんなが平和でいられるような地球規模の課題に対する解決策を、真剣に対話することによって、それぞれの「学び」が深まった瞬間でした。

「ロイロノート」は、教師の側から見ると、提出機能を用いた「情報収集」が特にその利点ですが、「回答共有」や「共有ノート」を使うことで、生徒の側からも、クラス全体でみんなの意見を可視化でき、1つの画面を共同で編集しながら、複数の生徒がどんどん自分のアイデアや知識を他の生徒と共有できます。また、「シンキングツール」を活用することで、それぞれの生徒の思考を可視化し、授業の中で「自分の考え」を作るのをサポートできるなど、意見や考えの共有を学習活動に取り入れることで、周りの人たちと共に考え、学び、新しい発見や豊かな発想が生まれるようになり、「主体的・対話的で深い学び」を実現することにつながり、また授業スタイルも、双方向で協働的なものに変化させることができます。

今後も、各教科における実践を通じて、ICTを活用した「主体的・対話的で深い学び」の実現に全校で取り組んでまいります。