「高校生のための学びの基礎診断」を実施しました。

間もなく1年間の学びが終わろうとしています。この時期は、新しい学年への準備も必要ですが、これまでに形成された学習習慣や生活習慣を立ち止まって振り返るのがとても大切だと考えます。 

本校では、今年度よりこの時期に『学びの基礎診断』を導入しました。これは、基礎学力の確実な習得と学習意欲の喚起を図るため、基礎学力の定着度合いを測定する民間の試験等を文部科学省が一定の要件に適合するものとして認定したツールを利用して実施するものです。生徒が自らの強みや弱みを理解して効果的に学習をすすめながら、学習の成果や達成感を実感することで自己肯定感・自己有用感を高めたり、学習に向けた動機付けとして活用したりすることを目的としています。 

ちょうど1年間の真ん中にあたる夏休み明け9月に第1回目を実施しましたが、第2回目となる今回も1・2年生の皆さんは、「国語・数学・英語」のテストを受験、それぞれがどこで、どの分野、どの学習項目でつまずいているのかを知る(明らかにする)ために、今年度下半期の学習をゆっくりと時間をかけて振り返っていました。 

また、実施にあたっては、実際のテストの前に50分をかけ、「学習状況リサーチ」から始めました。このリサーチは、例えば、 

・「1日にどの程度、自主学習をしていますか?(平日・休日)」 

・「平日の帰宅後は、いつから自宅学習を始めますか?」 

など、平日・休日それぞれの生活リズム・学習習慣についての調査、国数英それぞれの教科の勉強の仕方、はたまた学習上の悩みまでを含めて、これまでの自分を振り返って、自分自身と対話しながら取り組んでいました。 

なお、この診断結果の活用については、テスト返却に合わせて、来年度4月中旬より新学年新クラスの担任の先生がチューター役となって、個別に面談しながら生徒といっしょに考える時間を設けるなど、それぞれの生徒の今後の指導にフィードバックをしていきます。 

『学びの基礎診断』は、生徒の主体的な学習を後押しするものです。目先のテストで“点を取る”技術に終始するのではなく、激しい変化が予想されるこれからの社会において、生涯をかけて主体的に学び続けるための“学びの習慣”をこの時期に形成しておくことはとても大切だと考えます。学習習慣、学習方法、粘り強さ、自己調整までを含めた学力の向上に向けて、それぞれの性格特性を生かしながら、学習と向き合っていく姿勢を身に付けさせたいと思います。